沖縄で国際結婚したら:配偶者ビザ(日本人の配偶者等)の手続きの順番・必要書類・審査期間
「沖縄で結婚した外国人の夫(妻)と、これからも日本で一緒に暮らしたい」――そのために必要になるのが、在留資格「日本人の配偶者等」、いわゆる配偶者ビザです。出入国在留管理庁の統計によると、沖縄県でこの在留資格を持つ方は2025年末時点で2,480人です。
ただし、結婚しただけで自動的に日本で暮らせるようになるわけではありません。①日本と相手国での結婚の手続きと、②入管での在留資格の手続きを、正しい順番で進める必要があります。
このコラムでは、手続きの順番、必要書類、審査期間の目安、許可後の注意点までを、沖縄の申請取次行政書士が出入国在留管理庁(入管)の資料をもとに解説します。
※本記事は2026年9月25日時点で公表されている情報にもとづいています。必要書類や審査の結果は個別の事情によって異なりますので、記事末尾の出典もあわせてご確認ください。
「日本人の配偶者等」とはどんな在留資格?
「日本人の配偶者等」は、日本人と結婚した外国人のほか、日本人の実子や特別養子も対象となる在留資格です。このコラムでは、日本人と結婚した外国人配偶者の場合を取り上げます。
- 対象は、法律上の婚姻をしている夫婦です。内縁関係や婚約中の段階では対象になりません。
- 在留期間は「5年・3年・1年・6月」のいずれかで、審査によって決まります。
- 仕事内容の制限がありません。会社員、パート・アルバイト、自営業など、どのような仕事にも就けます。
- 原則として、夫婦が同居して生活を共にしていることが求められます。
手続きは「結婚」→「ビザ」の順番で進める
配偶者ビザの申請には、婚姻の事実が記載された日本人配偶者の戸籍謄本と、相手国の機関が発行した結婚証明書が必要です。つまり、先に日本と相手国の両方で結婚を成立させてから、入管の手続きに進みます。

日本で先に結婚する場合
市区町村の役所に婚姻届を提出します。外国人の方は、本国の大使館・領事館などが発行する婚姻要件具備証明書(本国の法律上、結婚できる条件を満たしていることの証明書)と、その日本語訳が必要です。
婚姻要件具備証明書が発行されない国の場合は、代わりの書類で手続きできることがあります。事前に役所の戸籍窓口へ相談しましょう。日本で婚姻が成立したら、相手国の大使館・領事館などへも届け出て、相手国側でも結婚を登録します。
相手の国で先に結婚する場合
相手国の方式で結婚した場合は、婚姻成立の日から3か月以内に、日本の在外公館(大使館・総領事館)または本籍地の市区町村へ報告的届出をします。この届出により、日本人配偶者の戸籍に婚姻が記載されます。
韓国籍の方と結婚する場合
日本で婚姻届を出したあと、韓国側でも婚姻申告を行います。沖縄にお住まいの方の管轄は、駐福岡大韓民国総領事館です。当事務所では、韓国側の手続きも含めて日本語・韓国語でご案内しています。
ビザの申請は「相手が今どこにいるか」で変わる
結婚の手続きが済んだら、入管に在留資格の申請をします。外国人配偶者が今どこにいて、どの在留資格を持っているかによって、申請の種類が変わります。
| 今の状況 | 申請の種類 | 平均日数 |
|---|---|---|
| 海外に住んでいる | 在留資格認定証明書交付申請 | 約107日 |
| 留学・就労などで日本に在留中 | 在留資格変更許可申請 | 約57日 |
| すでに配偶者ビザを持っている | 在留期間更新許可申請 | 約45日 |
入管が示す標準処理期間は、認定証明書が1か月~3か月、変更が1か月~2か月、更新が2週間~1か月です。ただし、上の表のとおり、実際にはこれより長くかかることがあります。
海外から呼び寄せる場合(在留資格認定証明書)
日本にいる日本人配偶者(または依頼を受けた行政書士)が、入管に在留資格認定証明書を申請します。この申請に手数料はかかりません。
交付された証明書を海外の配偶者に送り、現地の日本大使館・総領事館で査証(ビザ)を申請します。証明書は交付日から3か月以内に入国しないと使えなくなるため、渡航の予定は余裕をもって立てましょう。
日本に住んでいる場合(在留資格変更)
留学や就労などの在留資格で日本に住んでいる方は、「日本人の配偶者等」への在留資格変更許可申請をします。許可されると、新しい在留カードが交付されます。
注意したいのは、観光などの短期滞在で来日中の場合です。短期滞在からの変更は、法律上「やむを得ない特別の事情」がなければ許可されません。そのため、原則として海外からの呼び寄せ(認定証明書)の手続きになります。
沖縄ならでは:米軍関係者(SOFA)と結婚した場合
日米地位協定(SOFA)にもとづいて日本に滞在している米軍の軍人・軍属やその家族は、通常の在留資格を持っていません。除隊や退職などでその身分を離れた後も、日本人配偶者と日本で暮らす場合は、一般に在留資格取得許可申請(入管法第22条の2)の対象になります。
この申請は、事由が生じた日から30日以内に行う必要があります。身分の終了日が決まったら、早めに準備を始めましょう。
主な必要書類(日本人の配偶者の場合)
入管のウェブサイトで案内されている主な書類は、次のとおりです(認定証明書・変更の申請の場合)。
- 申請書(写真1葉を添付)。
- 日本人配偶者の戸籍謄本(全部事項証明書)。婚姻の事実が記載されたものが必要です。
- 外国人配偶者の国籍国の機関が発行した結婚証明書。
- 日本での滞在費用を証明する資料(生計を支える方の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書など)。
- 日本人配偶者の身元保証書。
- 日本人配偶者の世帯全員が記載された住民票の写し(マイナンバーは省略)。
- 質問書(夫婦の出会いや交際の経緯などを記入する書類)。
- 夫婦の交流が確認できる資料(2人で写ったスナップ写真2~3葉。SNSの記録や通話記録も提出できます)。
- 変更の申請では、パスポートと在留カードの提示。
日本で発行される証明書は発行日から3か月以内のものを提出し、外国語の書類には日本語訳を付けます。審査の途中で、追加の資料を求められることもあります。
なお、更新の申請では、入管の案内上、結婚証明書・質問書・交流が確認できる資料は求められていません。
審査で確認される2つのポイント
① 結婚が本物であること
入管は、ビザの取得を目的とした偽装結婚ではないかを慎重に確認します。質問書に書く出会いから結婚までの経緯、写真、SNSや通話の記録などから、夫婦としての実態があるかが見られます。
交際期間が短い、実際に会った回数が少ないといった場合は、経緯をよりていねいに説明できるよう準備しておくと安心です。事実と異なる内容は、決して書かないでください。
② 日本で生活を続けていけること
夫婦が日本で安定して生活できるかも確認されます。主に、生活費を支える方の住民税の課税証明書と納税証明書で、収入と納税の状況を確認します。
転居したばかりなどの理由で証明書だけでは足りない場合は、預貯金通帳の写しや、日本の会社の採用内定通知書などで補います。税金の未納がある場合は、申請の前に納めておきましょう。
許可された後も注意したいこと

更新は満了日の3か月前から
在留期間が6か月以上の場合、満了日の3か月前から更新を申請できます。2026年10月1日から手数料が改定され、許可される在留期間が1年なら窓口33,000円(オンライン27,000円)、3年なら64,000円(同56,000円)になります。詳しくは「在留手続の手数料改定」のコラムをご覧ください。
離婚・死別のときは14日以内に届出
配偶者と離婚または死別したときは、14日以内に入管へ「配偶者に関する届出」をします。届出はオンラインでもできます。
また、正当な理由なく配偶者としての活動を6か月以上行っていない場合は、在留資格の取消しの対象になります(入管法第22条の4)。別居などの事情がある場合は、早めに専門家へご相談ください。
永住許可の要件が緩和される
永住許可には原則として10年以上の在留が必要ですが、日本人の配偶者は「実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上本邦に在留していること」で足りるとされています(永住許可に関するガイドライン)。
ただし、素行や納税・年金などのほかの要件も審査されます。詳しくは永住許可申請のページをご覧ください。
沖縄での申請先
沖縄県にお住まいの方の申請先は、福岡出入国在留管理局 那覇支局(那覇市樋川)です。嘉手納・宮古島・石垣港には出張所がありますが、取り扱う手続きや受付時間が異なることがあるため、事前に確認してから出向きましょう。
申請取次行政書士に依頼すると、原則として申請人ご本人が入管の窓口に出向く必要がなくなります。
まとめ:一緒に暮らし始めたい時期から逆算して準備を
配偶者ビザは、両国での結婚の手続き → 入管への申請 → 許可後の更新・届出という流れで進みます。海外から呼び寄せる場合は、認定証明書の審査に平均で3か月半ほどかかっています。一緒に暮らし始めたい時期から逆算して、早めに準備を始めることが大切です。
行政書士事務所Naviは、沖縄県内の国際結婚の手続きをサポートしています。代表の行政書士は出入国在留管理局に届出済みの申請取次行政書士で、必要書類のご案内や質問書・説明書の作成から、入管への申請までを代行できます。
宮古島・石垣島などの離島にお住まいの方も、メール・郵送・オンラインでご対応可能です。日本語・韓国語でご相談いただけます。費用は料金表をご覧のうえ、「どの順番で手続きすればいい?」「交際期間が短くても大丈夫?」といったご質問も、お気軽にお問い合わせください(TEL 070-8476-8255)。
出典・参考資料
- 出入国在留管理庁「在留資格「日本人の配偶者等」(外国人(申請人)の方が日本人の配偶者(夫又は妻)である場合)」
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」「在留資格変更許可申請」「在留期間更新許可申請」「在留資格取得許可申請」
- 出入国在留管理庁「在留審査処理期間」(令和8年7月許可分・PDF)
- 出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(第6表 都道府県別 在留資格別 在留外国人数)
- 出入国在留管理庁「配偶者に関する届出」
- 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(令和8年2月24日改訂)
- 出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」
- 法務省「国際結婚、海外での出生等に関する戸籍Q&A」
- e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(第20条第3項、第22条の2、第22条の4)


